【色の参考書】配色の悩みが一発解消!『配色スタイルハンドブック』

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イラストレーションを制作していると、

「構図はうまくいったけど、色がキレイに塗れない……」
「色の組み合わせがバラバラで、統一感が出せない……」
「得意な色の組み合わせばかりになってしまうが、新しい配色をどうやって試してよいかわからない」

そんな悩みを持つことがあるのではないでしょうか。

今回ご紹介する本は、そんな描き手のお悩みをダイレクトに解決してくれます。

配色スタイルハンドブック

◆発行:株式会社BNN新社
◆編著:ローレン・ウェイジャー

『配色スタイルハンドブック』詳細のご紹介

序盤の20ページほど、色の基礎知識として「色相環」「加法混色(RGB)」「減法混色(CMYK)」などについて解説がされています。基本的なことを図説を交えて解説してくれており、イラストや配色の初学者にとって最短の時間で最低限の知識が獲得できます。

ですが、この本の真骨頂はその後に続く数々の配色事例にあります。

15の配色スタイルと、800を超える具体的な配色例が美しく提示されます。
その一部をご紹介しましょう。


出展:『配色スタイルハンドブック』 BNN ローレン・ウェイジャー編著


出展:『配色スタイルハンドブック』 BNN ローレン・ウェイジャー編著

このような形で、具体的な配色が示されます。

スタイルごとに分けられているので、伝えたい印象から逆算して配色を決めることができます。

「今回は自然で優しい印象の絵にしたいな」⇒スタイル『ナチュラル』から配色を探す
「元気でビビッドな印象の絵にしたい」⇒スタイル『プレイフル』から配色を探す

といった具合です。

<提示される配色スタイル一覧>

● NATURAL ナチュラル
● CURIOSITY 好奇心
● DREAMY ドリーミー
● MAGICAL マジカル
● FRESH フレッシュ
● SOLITUDE 孤独
● ROMANTIC ロマンチック
● MYSTERIOUS ミステリアス
● RETRO レトロ
● TRANQUILITY 静けさ
● PLAYFUL わんぱく
● DELICATE 繊細
● TRENDY トレンディ
● NOSTALGIA ノスタルジア
● LUSH 蒼々

配色スタイルの名称だけでわくわくしてきますね。
これだけのスタイルについて、様々な色の組み合わせが例示されています。
印象は変えたくないが、いつもと違う色を使ってみたい というときに、使ったことのない色の組み合わせを選んでみることができます。こういった新しい配色は、自分で見つけるにはどうしても時間がかかってしまうのと、自分の好悪の外になかなか出られないという難点があるため、このような配色事例から選んで自分の絵に落とし込んでいくことは絵の幅を広げることにつながります。

さらにこの本の使いやすところは、各色のCMYK・RGBそれぞれの数値が示されていることです。
デジタルで制作を行うひとにとって、これはかなり心強いデータとなります。数値をもとに一度パレットをつくって保存しておけば、気に入った配色を何度でも即座に利用することができます。もちろんアナログ制作の方にとっても、配色見本は絵具調合の参考になります。(いくらデジタル上で数値を合わせても、最終的にはどのように出力されるかが問題となるため、目で見た配色の印象がもっとも重要です。)

この本を絵を描く作業環境の脇に置いておけば、冒頭で示したような「色の悩み」は一瞬で解消するでしょう。
(もっとも、明暗の調整や、そもそも自分の絵に合う配色を探すためには、鍛錬と探求が必要となりますが……)

完全にモノクロのみで絵を描いているのでなければ、色の勉強は必須です。そのスピードを速め、絵の完成度を高めるのに、必ず役に立つ本です。
ぜひ一冊お手元に置いてください。

 

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