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ライオンブルー
◆著=呉勝浩
◆装画=田中海帆
◆装丁=アルビレオ
田中海帆さん「ライオンブルー」装画(表紙のイラストレーション)の感想
背景が真っ黒!
「真っ黒」というのは、背景としては意外と使われることが少ないのではないでしょうか。この表紙では背景の黒によって、なんとなく不穏な空気がかもしだされます。
こめかみの拳銃によって、警官の目元が見えません。
表情が見えないというのは、見る人の不安を大きくさせますね。しかも隠しているモノが拳銃であるというのが、その不安を増しているのだと思います。
警官のシャツの塗りは水彩画のようなムラ。たぶんピシッと塗るよりも、不安定な感じが増されるのでしょう。あと、シャツのシワ、キレイですね。光が当たっている箇所と影の個所のコントラストのバランスがよいと、キレイな絵に見えるなと気づかされます。