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『さざなみのよる』作＝木皿泉
装画＝荒井良二
装幀＝野中美月
本屋さんの店頭で出会い、荒井良二さんかな？と思ったら荒井良二さんでした。
絵柄というよりも、筆致・筆運びに個性がある荒井良二さんの絵は、本当に素敵。
個性的なのにおしつけがましくなくて、見ていて嬉しくなる絵です。
境界をきちきちっと塗り分けるのでなく、筆の勢いをそのまま感じさせるイラストレーション。
置かれた色が関係しあって像を結んでいく荒井良二さんの絵は、おそらく長年の積み重ねがあってできることで、なかなか簡単に真似できませんが、線画であったり境目のはっきりしたイラストレーションばかりが手法ではないのだと教えてくれます。
部屋に飾ってずっと見ていたい、そんなイラストレーションだと思いました。
