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オーダーメイド殺人クラブ
■出版=集英社文庫
■著=辻村深月
■装画=またよし
■カバーデザイン=坂野公一(welle design)
オーダーメイド殺人クラブの装画について
本屋さんで本をザッピングしていたら、目に留まってしまった感覚がありました。
「目が合った」と感じました。
表紙に大きく映る中学生(と思しき)女子生徒。
「人の顔が正面を見ている」という構図はよくあるものかもしれないけれど、
商品を売るという目的を持つ媒体(=本で言えば装画)にとって、とても効果のある手法なんだなと思います。
女の子をはさんで手前側と奥側で、草の色の濃さが違っています。
そう距離があるわけではないものの、空気遠近法ということになるのでしょうか。手前の草の表現はけっこう好きなのですが、カバーに隠れて見えなくなりがちで残念。
女の子が目を惹くのでそれほど目立たないけれど、奥にゆらりと立った男の子の姿が不気味。
この不気味さが、物語の不穏を象徴しているような気がします(未読)。